私の本棚4: ファイナンスおすすめの本

仕事

コーポレートファイナンスでおすすめの本を紹介いたします。

いま自分の部署に新たに異動してきた未経験者におすすめするとすれば、

  1. KPMG FAS著「図解でわかる企業価値評価のすべて」日本実業出版社
  2. 田中慎一・保田隆明共著「コーポレートファイナンス 戦略と実践」ダイヤモンド社

の2冊です。いずれも実務レベルでファイナンスの基本を理解し、実際に会社で発生するような事案への対処を考える基礎になる良書と思います。

「図解でわかる企業価値評価のすべて」日本実業出版社

KPMG FAS著「図解でわかる企業価値評価のすべて」 は、私の手元にある初版の発行は2011年5月。200ページほどの書籍で、図表も多いことから、一見軽いビジネス書のような体裁にも見えるのですが、以下目次の通り、重要性や基本的な知識についても軽く触れたのち、マーケットアプローチ、インカムアプローチ、コストアプローチの実務的進め方についてしっかりと説明されています。初めて企業評価や事業性評価を行うメンバーには最初のツールとして勧めたい本です。

第1章 企業価値評価を理解することが、なぜ大切なのか
第2章 企業価値評価を理解するための基本知識
第3章 マーケット・アプローチによる評価と実際
第4章 インカム・アプローチによる評価と実際
第5章 コスト・アプローチによる評価と実際
第6章 価値評価を行うときの留意ポイント
第7章 無形資産価値の評価と実際

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「コーポレートファイナンス 戦略と実践」 ダイヤモンド社

田中慎一・保田隆明共著「コーポレートファイナンス 戦略と実践」 は、2019年4月発行。こちらも発売当初の初版第1刷が手元にあります。初めて書店で見た際に、説明も分かりやすく、図表もあってデザイン的にも見やすく、大変よさそうでしたので、即座に購入しました。

本書は実務視点で、現在価値、資本コスト、DCF法などファイナンスの基本的なところを抑えるとともに、株主還元(第9章)、IR戦略(第10章)、ベンチャーファイナンスなど、ファイナンスとしてキーになりそうな主要項目をカバーしています。そして何よりも説明がわかりやすく、理解しやすいのが特徴です。

「図解でわかる企業価値評価のすべて」 などである程度勉強したあとであれば、読み物として読んでいくうちに、一通りの項目について理解を深めることができるものと思います。こちらもある程度経験を積みつつあるところで、読み物として読み進めることで、より理解が深まるでしょう。

この本が出版されるまでは、 砂川伸幸 他(著) 「経営戦略とコーポレートファイナンス」 日本経済新聞出版を読んでもらうようにしていました。こちらも各社の事例などが豊富で勉強になります。

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Valuation

そして定番、マッキンゼーの企業価値評価:Valuationです。第7版ということからも分かるように、コーポレートファイナスの定番教科書といってよいのではないかと思います。

上下2巻にわたって数百ページにもわたる本ですが、事業会社の企画部門でツールとして使う前提となると少々重すぎる内容だと思います。

過去版が変わると購入していましたが、残念ながら最後まで読み通すことができたことはありませんでした。経営企画部門などで、クイックに学び、かつ業務に活かすことが最優先なのであれば、本書は適切な選択肢にはならないでしょう。

私が初めてNPVという言葉を知ってから25年近く経過して、企業内でNPVを投資案件評価に使うのも当たり前になりました。会社の中でもエクセルで簡単に評価を実行できる人がたくさん存在する時代となり、隔世の感があります。とはいえ、実務面で組織内戦力増強する必要が生じるところ、やはりわかりやすい書籍でクイックに学び、早々実務に活かしていけるのが理想的だと思います。

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