役員になる人は知っておきたい出世する部長の仕事
安藤浩之
部長の仕事は意外と見えない
過去お世話になった何人かの部長の顔と仕事ぶりを思い出してみて、どんな仕事をされていたか思い出せるでしょうか?
自分の部署で方針を説明したり、役員と打合せしている後姿を見たり、評価の面談をしたら意外によく自分のことを見ているなと思うことがあったり。優秀な人、とっつきにくい人など、いろいろな思い出もあるかもしれませんね。
多くの場合、部長になられる方は、実務でいろいろ成果を上げてこられた優秀な方でしょう。ですので現場に近いところで自分自身や自分のチームが実績を上げることについては、それほど難易度は高くないかもしれません。
でもいざ部長となるとどうでしょう。自分でチームを動かすのは課長の仕事。課長ががうまくやってれば部長ってなにをすればよいのでしょう?
役員になる部長となれない部長の違いは?
私の経験でも、部長の中でも役員になった方もいらっしゃれば、非常に優秀にみえても役員にはなられなかった方もいらっしゃいました。ただ、どうしてそのような結果になったのか、上司のご機嫌ばかりをみて仕事をしていたなどというあからさまなケースはともかくとして、なかなか具体的にその理由は理解できないものです。
まあ人事というのはそういったものだ、と言ってしまえばそれまでですが、とはいえなにかガイドになるものがあると心強いですよね。久しぶりに私自身が部長職に就いたころに購入した本書を本棚から取り出してみました。あらためて読み直すと、当時納得するところはあったものの、結局この本に書かれていることが実行できなかったことが今の自分につながっているなぁと、妙に腹落ちしました。
本書は日頃の行動に活かしたいガイダンス
本書は実務マネージャーである課長から、一歩進んでいよいよ部長職に進んだ皆様に、ガイダンスを示してくれる一冊です。ぜひ一読して、一つ一つ実行されてみてはいかがでしょうか?読了にはさほど時間はかかりません。ただ、私のように読んでも何もしなければ結果は想像の通りです…。(これはほかのビジネス書にも言えることですね。)
著者は、出版当時、慶応丸の内シティーキャンパスのシニアコンサルタントという肩書。HOYAの人事部を経て1992年には産業能率大学総合研究所に入職とありますので、実務畑から研究分野に移られてそれなりの月日を経た後での著作かもしれません。
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